革をつなぎ合わせる際のクロスステッチの縫い方 ~縫い穴ガイド用型紙つき~
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目次
クロスステッチの縫い方が知りたい
革をオシャレにつなぎ合わせたいな
接着剤でくっつけてから平縫いで縫えばつなぎ合わせることができるのでは?
クロスステッチという縫い方ならオシャレに縫えるわよ。
こんにちは。みどりです。
今回は革をつなぎ合わせるときに使う縫い方である、
クロスステッチの縫い方を記事にしました。
参考になれば幸いです。
これが今回紹介するクロスステッチの縫い目です。
この縫い方の方法を写真を用いて説明していきます。
ちなみに、このクロスステッチを用いてブックカバーを作っています。
興味のある方は、以下の記事もあわせてどうぞ。
関連記事>>>革製ブックカバーをパッチワークで作る方法 ~型紙付き~
縫い穴のガイドの作成
縫い始める前に、縫い穴を均等にあけるためのガイドの作り方を紹介します。
はじめに、無色透明のプラスチック板を用意します。
(ある程度の固さが必要なので、私は硬質カードケースを使用しましたが、もう少し厚いもののほうがいいです。)
(ちなみに、プラ板程度の厚さだと、板が反ってしまうので、お勧めしません。)
次に、前処理として用意したプラスチック板の表面をやすりで荒らします。
(この後の工程でマジックペンで「点」を書くのですが、表面をやすりで削っておくと書くのが楽になります。)
前処理したプラスチック板を以下のガイドのうえに置きます。
(このガイドの型紙は記事の最後で公開しています。)
ガイドの「点」と「直線」をプラスチック板にマジックペンでなぞって写します。
(ガイドとプラスチック板がずれないように、磁石で固定しながら作業しています。)
「点」と「直線」を写し終えたら、
プラスチック板をコルク板の上に置きます。
写した「点」を目打ちで刺して穴をあけます。
これで、クロスステッチ用縫い穴ガイドの完成です。
革の準備
つなぎ合わせる革の準備をします。
まず、つなぎ合わせる革は同じ厚さのものを用意します。
そして、革の断面がまっすぐになるように裁断します。
その後に、その断面に接着剤を塗って、つなぎ合わせる断面同士を接着します。
これで、革の準備はできました。
クロスステッチ用の縫い穴のあけ方
作成したガイドを用いて縫い穴をあけていきます。
今回のように4枚の革をつなぎ合わせる場合は、
まずは、ガイドの十字部分と接着した4枚の革の十字部分を重ね合わせるようにガイドを革の上に置きます。
その後に、ガイドの直線部分と革のつなぎ合わせ部分を重ね合わせます。
その次に、ガイドの穴を目打ちで垂直に刺します。
こうすることで、ガイドの下の革に縫い穴の目印を付けることが出来ます。
目印がついた革をコルク板のうえに移動させてから、
目印の位置に目打ちを刺して、縫い穴を大きくします。
これで、縫い穴をあけることが出来ます。
つなぎ合わせ部分のアクセント
クロスステッチを行う前に、デザインのアクセントとして一手間をかけます。
つなぎ合わせ部分の上に、接着剤をつけた糸を一本置きます。
この糸が一本あることでクロスステッチ部分が強調されて見えます。
革からはみ出した糸は裏面で折り返して、接着します。
ちなみに、糸を折り返す部分の革に段差がある場合は、
折り返す前に段差部分をカットしておきます。
クロスステッチの縫い方
いよいよクロスステッチの縫い方を説明します。
必要な糸の長さは、縫う距離の7~8倍の長さを用意します。
縫い始め
はじめに、縫い始め部分について説明します。
縫い始め部分は、表面に糸が見えるように、
最初の2つの穴に表から針を通します。
穴から出した糸は、左右で同じ長さになるように引っ張って
用意した糸の中央が表面に位置するように糸を出します。
次に、表から刺して裏から出た針はもう片方の穴に裏から刺して表に引き抜きます。
(写真では、紫の革の表から刺して裏にでた針を茶色の革の裏から針を刺しています。)
表に引き抜いた針は、真横に引っ張って糸を引き締めます。
このとき、穴に負荷がかかり過ぎないように
穴の上から目打ちの柄を押し当てながら、糸を引っ張ります。
反対側の穴から出ている糸も同様に処理します。
これで縫い始める準備が整いました。
縦ライン その1
まずは、縦のライン(つなぎ合わせ部分)から縫っていきます。
片方の糸だけで先に縦ラインを縫っていきます。
① 縫い始めの処理によって表に引き抜いた針を斜め隣の穴に刺します。
(写真では、茶色の革の表に出した針を紫の革の穴に表から刺しています。)
裏から出た針は、斜め方向に引っ張って糸を引き締めます。
このときも、穴に負荷がかからないように目打ちの柄を押し当てながら引っ張ります。
② 次に、裏からでた針は隣の革の穴に裏から刺します。
(写真では裏面にひっくり返して、
紫の革の裏から出た針を茶色の革の裏から刺しています。)
表面に出てきた針は、真横に引っ張って糸を引き締めます。
写真では写っていませんが、このときも穴を保護するために
目打ちの柄で穴を押さえながら、糸を引っ張ります。
この動作の繰り返しになります。
~ おさらい ~
① 裏から出ている針を斜め隣の穴に表から刺します。
斜めのステッチができます。
② 刺した針を隣の穴から表に引き抜きます。
この繰り返しで片側の糸を縫っていきます。
すると、表面はこのような斜めのステッチになります。
ウラ面は、このような並列なステッチになります。
縦ライン その2
それでは、残るもう片方の糸を縫います。
縫い始めの段階で、針を裏から刺して表に出します。
そして、①裏から出ている針を斜め隣の穴に表から刺します。
裏から出た針は、斜めに引っ張って糸を引き締めます。
②裏から出た針を隣の革の穴に裏から刺します。
表に出てきた針を真横に引っ張って糸を引き締めます。
この繰り返しを行います。
縫い終わり
縫い終わり部分について説明します。
まずは、補強のために糸を表面と裏面に一周させたいので、
裏面から出ている針を隣の革の裏から刺して表に引き抜きます。
さらに、その針を隣の革の表から刺します。
これで、糸が表と裏で革を挟みます。
次に、裏面を見ながら作業をします。
裏から出ている糸を隣の並列ステッチの糸に巻きつけます。
裏から出ている針を隣の並列ステッチの糸のしたをくぐらせます。
隣の糸の下をくぐらせたら、さらにもう一度くぐらせます。
輪が出来るので、その輪の中を針を通します。
針を引き締めます。すると玉が出来ます。
念のため、もう1つ隣の糸にも巻きつけて玉をつくってから、余分な糸を切ります。
もう片側の糸も同様に処理します。
表面に返して縦ラインの完成です。
横ライン その1
次に、横ラインを縫います。
クロスステッチの縫い方は縦ラインの縫い方と同じです。
ただし、縦ラインと横ラインが交差する中央部分に注意が必要です。
注意ポイント
交差する部分を今までの糸運びで縫うと、
糸が表面で2重にかかってしまいます。
中央をきれいにするポイント
表面で糸が2重になるのを避けるために、
針を刺す穴を変えます。
これまでは、裏面から出た針は隣の革の穴から表に引き抜いていましたが、
中央部部だけ、斜め隣の穴から表に引き抜きます。
(写真では、茶色の革の穴から引き抜くのではなく、紫の革の穴から針を引き抜いています。)
裏からみると中央部分だけ、
並列ステッチではなく、斜めのステッチになります。
中央部分が過ぎたら、今までのような糸運びを繰り返します。
横ライン その2
残る片側の糸も中央部分では同様に、糸運びを変えます。
これまでの裏面から出た針を隣の革の穴から表に引き抜くのではなく、
中央部部だけ、斜め隣の穴から表に引き抜きます。
裏からみると中央部分は斜めのステッチになります。
完成形
縦ラインと横ラインを縫い終わったとき、
表面は写真のようになります。
裏面はこうなります。
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。
型紙公開
興味のある方のために「縫い穴ガイド」の型紙を無料で公開します。
ただし、注意点として以下の事項を守ってください。
・個人の方が趣味の範囲で使用してください。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
・型紙に5cmの縮尺を掲載してありますので、印刷後に縮尺が正しいかを確認してからご使用ください。
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