革製ブックカバーをパッチワークで作る方法 ~型紙付き~
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カラフルな革の出番
あまり出番がないカラフルな革をつかって何が作れるだろうか?
パッチワークで組み合わせたら、きれいな作品になるでしょうね。
じゃあ、簡単そうなブックカバーをつくろうかな。せっかくだから、クロスステッチもやりたいな。
こんにちは。みどりです。
今回は新書サイズのブックカバーをパッチワークで作りました。
作ってみての反省点を記事にすることで、参考になれば幸いです。
これが完成品です。
普段使うことがないカラフルな革3種類をパッチワークで組み合わせて
ブックカバーにしました。
本を閉じたときの様子はこんな感じになります。
革の境界部分はクロスステッチでつないでいます。
ちなみに使った革は、ネットショップでA4サイズの革のセット品を購入したとき入っていた革です。
自分では選ばない色の革も入っていて、それをどのように活用するかを考えるの楽しいです。
制作意図
以下の機能を持つように作りました。
○新書サイズの本が入ること
○厚みの違う本でも入れることが出来るように、調節できること。
反省
実際に作ってみて、以下のような反省点がありました。
○ 折り返し部分の長さが短かった。
型紙をA4サイズの紙1枚に収めようとした結果、
折り返し部分の長さが足りなかった。
次回は型紙を無理にA4サイズ1枚に収めないで、
のりしろ部分をつけることで、A4サイズ2枚に分割することにする。
※後述の型紙では修正してあります。
○ クロスステッチするときに、用意した糸が足りなくなりそうだった。
クロスステッチすることで予想以上に糸が必要だった。
エスコード(30m)1巻きでなんとか足りたけど、
あやうく糸を使い切るところだった。
次回、クロスステッチをするときは、予備にもうひと巻き分位の糸を用意しておこう。
○ 革の裏に布を貼るときに、サイビノール使用したが、ゴムのりのほうが楽かもしれない。
サイビノールだと乾く前に貼り合わせるのが大変だった。
広範囲を貼り合わせる場合は、乾いてから張り合わせるゴムのりのほうが楽にできるのかもしれない。
次回、広範囲を貼り合わせる場合はゴムのりを使用してみる。
制作過程
それでは、製作過程を紹介していきます。
型紙つくり
お絵かきソフトのGIMPをつかって
新書に対応したサイズで
高さ185mm、幅278mmの大きさで型紙を作りました。
(※後で、幅が足りないことがわかったので修正して、幅315mmに変更しました。)
表地パーツ(革)の製作
ブックカバーの表となる側を革で作っていきます。
型紙の転写と革の裁断
コピー用紙に印刷した型紙を革の上にのせ、
磁石を置いて固定しながら、
型紙の輪郭を目打ちを用い、なぞることで革に傷を付けて
型紙を革に転写します。
また、このときに
型紙につけてある縫い穴の位置を目打ちで刺すことで
縫い穴位置も革に転写します。
転写が終わったら、転写した型紙の輪郭を目印に
別たちを用いて革を切り出します。
ちなみに、磁石を使った型紙の固定方法は、以下の記事で紹介しています。興味があればあわせてどうぞ。
関連記事>>>楽に型紙を革に転写するレザークラフトの方法
縫い穴をあける
縫い穴をあけていきます。
ブックカバーの外周にあたる部分は菱キリをひと穴づつ刺していきます。
パッチワークの境界にあたるクロスステッチを行う部分は目打ちを刺していきます。
ちなみに、菱キリを使った穴のあけ方は、以下の記事で紹介しています。興味があればあわせてどうぞ。
関連記事>>>【レザークラフト騒音対策】菱キリを用いた縫い穴のあけ方
革をパッチワークする
いよいよ革をパッチワークでつなぎ合わせていきます。
まずは、切り出した革を型紙通りに並べて、全体像を把握します。
革のつなぎ合わせ
革の切り口に、接着剤(サイビノール100)をぬって
隣り合う革を接着します。
裏側の境界部分にも接着剤を塗って補強します。
すべての革を張り合わせたら、表側を上に向けます。
そして、境界部分の上に、
接着剤を塗った糸を1本のせて接着します。
革からはみでた糸は、裏に折り返して接着剤で固定します。
※外周部分の境界で、隣り合う革が少しずれていたので
上に乗せた糸の接着剤が乾く前に、
別たちを用いてズレている部分をカットしました。
クロスステッチ
境界部分をクロスステッチで縫っていきます。
縫う距離の6倍の糸を用意して,
境界の端に、左右の糸の長さが同じ長さになるように通します。
まずは、片側の糸だけで斜めに縫うことを繰り返していきます。
次に、もう片側の糸でも斜めに縫うことを繰り返していきます。
これで、ひとつの直線部分のクロスステッチは完了です。
今回の作品には4本の直線があるので、他の直線も同様に縫っていきます。
ちなみに、今回はつなぎ合わせた4枚の革の中心となる部分に
アクセントをつけたかったので
中心の1穴前から糸の刺し方を変えることで
中心に十字の模様が浮かび上がるようにしました。
4本の直線部分をすべて縫って、クロスステッチの完成です。
「いや~、思いのほか苦労したな。1本の直線を縫うのに大体2時間くらい時間がかかったよ。」
クロスステッチの詳しい縫い方は以下の記事にしています。興味のある方は合わせてどうぞ。
位置合わせ
次の工程で、革の裏に布地を裏張りする予定ですが、
その前に、今回のブックカバーはフリーサイズなので
サイズ調整のための折り返す部分とそれを抑えるパーツの位置を
仮留めしてみて様子を確認しました。
!!!
問題発覚です。
「折り返し部分の長さが、短い!!! このままだと折り返し部分を押さえられなくなる。」
型紙を作るときにA4用紙サイズに収めようとして作ったために、
長さが足りなくなったと考えられます。
仕方が無いので、不足分の長さを補うパーツを製作します。
とりあえず、手書きで型紙を作り、革を切り出します。
追加で切り出した革を、クロスステッチでつなぎ合わせました。
折り返してみると、いい感じの長さです。
「うん。何も問題は起きなかった。何も問題は起きなかったのだ。」
裏地パーツ(布)の製作
さて、トラブルは解決したので、
次の工程である裏張り用の布を用意します。
カッター板の上に布を置いて、その上から型紙を置きます。
マスキングテープを用いて、布と型紙を固定します。
そして、型紙の輪郭に沿ってデザインナイフを用いて
布を切り出します。
切り出したままだと、布の端がほつれてくるので、布を折り返す必要があります。
そのためにまず、型紙を折り返し位置で折ります。
次に、型紙を折ることで見えてきた、下にある布の端に接着剤を塗ります。
型紙を持ち上げて除けながら、接着剤を塗った布の端を折り返し固定します。
これで、布の端のほつれ防止が出来ました。
表地と裏地の合体
革のパッチワークで作った表地と布の裏地を合体させます。
表地と裏地の接着
革の表地に接着剤(サイビノール100)を塗ります。
サイビノールが乾く前に裏地を貼ります。
※一気に全面を貼り合わせるのは難しいので、
革の半分ずつ、合体させていきました。
表地と裏地を貼り合わせたら、接着剤が乾くまで待ちます。
「今回サイビノールを使ったけど、乾く前に貼り合わせるのが大変だったな。」
「広範囲を貼り合わせる場合は、乾いてから張り合わせるゴムのりのほうが楽にできるのかもしれないな。」
表地、裏地、本を押さえるパーツを縫い合わせ
いよいよ、表地、裏地、本を押さえるパーツを縫い合わせていきます。
と、その前に本を押さえるパーツのコバを磨いて置きます。
パーツの準備が出来たら、
表地、裏地、本を押さえるパーツを合わせて平縫いで外周を縫い合わせます。
縫うときに、裏地はほつれ防止のために折り重なっている部分に糸が通るように縫います。
外周をすべて縫います。
ちなみに、平縫いの方法は、以下の記事で紹介しています。興味があればあわせてどうぞ。
最後の仕上げ
最後に、細かい仕上げをしていきます。
まず、縫った後の糸の上から目打ちの柄を押し当てて
糸をへこませます。
こうすることで、手に持ったときの糸の出っ張った感じが少なくなります。
次に、表地と本を押さえるパーツで少しずれがあったので、
出っ張っているほうをカットします。
そして、ドレッサーで段差を削ります。
さらに、ヘリ落としをします。
革が柔らかいときは、ヘリおとしではうまく出来ないので
100円グッズの甘皮切りを用いています。
最後に、トコノールで磨きます。
仕上げ終わったら、ブックカバーの完成です。
使用してみての感想
実際につかってみると、
○ 本を持ったときに、指先にいろいろな革の感触を感じて、楽しい感じです。
いろいろ反省点はあるけど、作ってよかったです。
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。
型紙公開
興味のある方のために型紙を無料で公開します。
ただし、注意点として以下の事項を守ってください。
・個人の方が趣味の範囲で使用してください。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
・型紙に5cmの縮尺を掲載してありますので、印刷後に縮尺が正しいかを確認してからご使用ください。