レザークラフトでキーケースつくりに再挑戦。~型紙付き~
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初めての作品であるキーケースを作り直したい。
最初に作った作品のキーケースに再挑戦したい
使えたけど、あまりに出来栄えが悪くて、ひとに見せられなかったものね。
反省を踏まえてカッコいいキーケースをつくろうぜ。
こんにちは。みどりです。
今回はカード収納つきのキーケースを作りました。
作ってみての反省点を記事にすることで、参考になれば幸いです。
これが完成品です。
職場で使う鍵や警備システムのカードキーをひとまとめに管理できるように設計しました。
また、鍵を取り出しやすいように、左右どちらからでも開けることができるデザインにしました。
ちなみに、キーケースは私がレザークラフトで初めてつくった作品でもあります。
そのときに作って、いままで使用してきた作品がこちらです。
レザークラフトをはじめたばかりだったから、
カシメなどの金具をとりつけることが出来なかったので、
革でフックをつくり、カードリングで鍵をとめていました。
鍵を保管するという役割は果たしてくれましたが、
思わぬ誤算がありました。
「人に見せるのが恥ずかしい!!!めっちゃ手作り感が主張しているよ。」
「自分だけで使う分にはいいんだけど、職場の鍵だから上司や同僚に貸すときがあるんだよ。そのときは鍵を取り外して貸してたよ。」
ということで、前回のキーケースの最大の反省点は
職場の人と共有するものは、見せて恥ずかしくないものを作ろう。
定型デザインから外れすぎないようにしよう。
「う~ん、自分のデザインを自信満々に見せられないなんて、われながらチキンだなぁ。」
「そうはいっても職場の人にはみせられない出来栄えだったからなぁ。もっと精進して技量アップしないとな。」
そのときの製作の様子はこちらの記事をご覧ください。(正直、見られるのは恥ずかしいですが。)
関連記事>>>レザークラフト初体験。最初に作った作品
制作意図
再挑戦したキーケースは以下の機能を持つように作りました。
○ 鍵を6本収納できる
○ 警備システムのカードキーを収納できる
○ ロッカーの鍵を回したときに、本体は回転しない
○ 左右どちらからも開閉できて、目的の鍵をすばやく取り出せる
反省
実際に作ってみて、以下のような反省点がありました。
○4連キー金具の向きを間違えそうになった。
「試作品の段階で、なにかサイズが大きいな?っておもったら、金具の取り付け方が間違っていてた!。」
「何も考えずに金属板部分を上に、リングの接合部分を下になるようにとりつけていたよ。」
「4連キーってリングの接合部分を上にして、リングが金属板の上にのるように取り付けることでコンパクトにできるんだね。」
前準備
まずは、作り始めるための型紙をつくります。
構造の説明
今回のキーケースの構造を簡単にイラストで説明します。
以下の4つのパーツとバネホック2個で出来ています。
① 鍵を包み込むための革
※ 両端にバネホックのメスパーツ2個
② ①の革の上にカード収納用の革
③ ②の革の上に4連キーの金具とそれを固定するためにカシメ2個
④ ②の革の上にブラブラする鍵を押さえるための革
※ 中央にバネホックのオスパーツ2個
型紙つくり
試作品をいくつか作って修正しながら、型紙をお絵かきソフトのGIMPでつくりました。
記事の最後にPDF版で型紙を公開しています。興味のある方はどうぞ。
制作過程
それでは、キーケースを作っていきます。
パーツ製作
まず初めに革パーツをつくっていきます。
床面処理
革の裏側(床面)にトコノールを塗って毛羽たちを押さえます。
型紙を革に転写
革の表側(銀面)にコピー用紙に印刷した型紙をのせて磁石で固定します。
型紙の輪郭を目打ちでなぞることで、革に傷をつけて型紙の形を転写します。
また、このときに縫い穴の位置も目打ちで刺すことで、革に写します。
磁石を使った詳しい転写の方法は以下の記事にまとめていますので、興味のある方はどうぞ。
関連記事>>>楽に型紙を革に転写するレザークラフトの方法
革を裁断
転写した型紙の輪郭を目印に革を切り出します。
カーブの部分は一度にカットするのは難しいので、周りの革を少しずつそぎ落とすように切り出していきます。
ちなみに、今回は隔週誌(アシェット社)に付属していた革包丁(もどき?)を研いで使用しました。
以前までは別たちを使用していたのですが、いずれは革包丁を使いたいなと思っていたので、
練習がてら、この革包丁を使ってみました。
「別たちと同じくらい切れるけど、もう少し研いで切れ味をあげたいなぁ。」
アシェット社の革包丁とその研ぎ方については、以下の記事にまとめてありますので興味のある方はどうぞ。
縫い穴をあける
型紙を転写するときに、目打ちで刺した縫い穴位置に菱ギリを刺して、平行四辺形の縫い穴をあけます。
菱ギリを用いた縫い穴のあけ方について、以下の記事にまとめてありますので興味のある方はどうぞ。
関連記事>>>【レザークラフト騒音対策】菱キリを用いた縫い穴のあけ方
コバ処理
切り出した革の断面(コバ)を整えます。
カーブ部分の断面が粗くなっているところはドレッサーを用いて削ります。
ある程度なめらかになったコバは360番手のスポンジやすりとエタノール水を用いて、さらになめらかにしていきます。
なめらかさに満足したら、トコノールを塗って磨きます。
エタノールを使うわたしのコバ磨きの方法について、以下の記事にまとめてありますので興味のある方はどうぞ。
関連記事>>>コバ磨きの方法
金具のとりつけ
次に、4連キー金具やバネホックなどの金具をつけていきます。
4連キー金具のとりつけ
まずは、金具取り付け位置に3mmのポンチで穴をあけます。(2箇所)
次に、穴にカシメの足(メス)を通します。
今回は、カシメの足の長さに対して、革が薄いので、
革を一枚足して、厚さを補強します。
※ 写真の左側のカシメのように足が革から大きく飛び出していると、
打ち具で叩いたときに、足が曲がってしまって取り付けられなくなります。
「厚さ調整なしで叩いたら、カシメが斜めになってしまってカシメを3個無駄にしたよ。ひと手間かかるけど、革の厚さ調整は必要だね。」
厚さ調整の革のうえから、4連キー金具とカシメの頭(オス)の乗せて、
打ち具で叩いて固定します。
ちなみに、取り付け位置を誤ってしまった場合は、
以下の記事でカシメの取り外し方をまとめてありますので、興味のある方はどうぞ。
関連記事>>>取り付けたカシメを100円グッズを用いて取り外す方法
バネホックのとりつけ
今度は、バネホックを取り付けます。
中央のバネホック(オス)を取り付ける位置に3mmポンチで穴をあけます。
※ここも足に対して革が薄いので、厚さ調整用に革小片を用意して、この小片にも穴をあけます。
両端のバネホック(メス)を取り付ける位置に7mmポンチで穴をあけます。
※ここは厚さ調整用に革小片を用意しましたが、厚さが足りたので使用しませんでした。
まずは、革の両端にバネホック(メス)を通して、メス用の打ち具で叩いて固定します。
次に、中央にバネホック(オス)と厚さ調整用の小片を通して、オス用の打ち具で叩いて固定します。
組み立て
パーツが出来たので、組み立てていきます。
キーケースの上部では、キーを覆う用の革とカード収納用の革の端に接着剤(サイビノール100)を塗ります。
キーケースの下部では、キーを覆う用の革とカード収納用の革、そしてキーを押さえる革の3枚の革を接着します。
接着剤が乾いたら、ワックスが塗ってある糸を用いて縫います。
※わたしは、レーシングポニーは持っていないので、ブックエンドを使用しています。
ブックエンドと目玉クリップの使い方については、以下の記事にまとめてありますので興味のなる方はどうぞ。
最後に、縫い終わったら、重ね合わせた部分のコバを整え、トコノールで磨きます。
これで、キーケースの完成です!
使用してみての感想
実際につかってみると、
○ なにより、見た目がいいね。
「これで、職場の人にもキーケースごと鍵をかせるよ。」
○ 鍵を取り出すときに、上部から直接鍵を引っ張り出すことができた。
「当初の予定では、左右のバネホックのどちらかを開けて鍵を取り出すはずだったけど、使ってみると、上から取り出すほうが早いな。」
○ ポケットにしまうときに、金具側を下にしてポケットに入れると、鍵が全部でてしまう。
「ポケットにしまうときに、少し注意しないとな。」
いろいろ反省点はあるけど、作ってよかったです。
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。
型紙公開
興味のある方のために型紙を無料で公開します。
ただし、注意点として以下の事項を守ってください。
・個人の方が趣味の範囲で使用してください。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
・型紙に5cmの縮尺を掲載してありますので、印刷後に縮尺が正しいかを確認してからご使用ください。