レザークラフト用刃物を100円グッズ砥石とトゲールを用いて研ぐ方法
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砥石を使ってレザークラフト道具の切れ味を良くしたい
別たちの切れ味が落ちてきたので、刃を交換しましょう。
交換じゃなくて、そろそろ刃物を研ぐことをしてみたいぜ。
じゃあ、練習としてやってみようよ。
こんにちは。みどりです。
今回は100円グッズ砥石と包丁用補助道具「トゲール」を使って別たちを研いでみました。
研いでみての感想を記事にすることで、参考になれば幸いです。
別たちを研ぐ
私は革を裁断するときには別たちを使っていて、
切れ味が落ちたなと感じたら革砥(かわと)にこすり付けるか、
それでも駄目なときは刃を交換しています。
いまは別たちを使っていますが、
ゆくゆくは革包丁を使いたいなっと思っています。
「なぜって、なんかカッコいいなって思うから。そう、ただの憧れ以外のなにものでもないよ。実際の使いごごちとかは不明なんだし。」
「でも、革包丁って高価だから躊躇してる。だって、買ってもお手入れできなかったら、宝のもちくされだし。そもそも料理用包丁すら研いだことないし。」
そこで、今回は別たちをつかって研ぐことの練習をしてみようと思います。
最悪失敗しても、別たちなら刃を交換すれば済む話なので、気兼ねなく研いでみました。
研ぐ前の切れ味
はじめに、研ぐ前の別たちを観察すると、
刃表のうち、斜めになっている部分には垂直に縦じまが見えます。
一方で、刃裏はネズミ色に見える状態です。
「この状態が、研いだらどんな風になるのだろう。」
刃表 |
刃裏 |
研ぐ前の切れ味を確認してみました。
短冊状に切ってみると、断面はすこしボソボソした感じに切れました。
革の端を斜めに削いでみると、多少ガタガタしました。
「切るにしても、削ぐにしても、革に引っかかる感じがして、多少の力を入れないと切れない感じがするな。」
前準備
一般的に、研ぐときには刃物の角度が重要といわれているけど、
刃物を研ぐのは初めなので、うまく出来る自信がないです。
そこで、料理包丁研ぎ用の補助道具を用いることにしました。
その名も「トゲール」です。
ただ、なにせ包丁用なので、
そのままでは別たちに装着できませんから、
「トゲール」の背をくりぬいて別たちを装着出来るように加工しました。
「触ってみると固くて、くりぬくのは無理かな?って思ったけど、意外と削ぐように切っていくと、デザインナイフを使ってくりぬくことができたよ。」
「ただ、時間はかかったけどね。『宇宙兄弟』のアニメを3話分くらい見ながらの作業になったよ。」
研ぐ作業
自作の補助道具を取り付けて、
100円ショップで売っていた両面砥石の中目(#320)の面を用いて研いでみました。
苦心して加工した「トゲール」の使いごごちはいかに。
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「正直、使いにくいな。別たちの刃の長さが短くて、トゲールを通したあとにでる刃が短くて、刃を好みの角度に倒すことができない。」
「うーん、苦労して作ったんだけど、ボツだわ。」
結局、補助道具ははずして研ぎました。
100円グッズ砥石の使い心地は悪くは無いです。
「まぁ、砥石を使うのは初めてなので良し悪しはわからないです。でも、問題なく研げたので、悪くはないと思う。」
「最初はおっかなびっくりなので、刃物を砥石上をゆっくり数センチの範囲しか動かしていなかったです。
「それが、慣れてきてすばやく砥石全体に動かすようになると、この動かし方のほうがよく研げる感じがしたわ。」
研いだ後で、別たちを観察すると、
刃表の斜めになっている部分に見られた縦じまは消えました。
刃裏は多少曇った鏡みたいな感じで、かざしたときに自分がぼんやり写る状態になりました。
研いだ後の切れ味
研ぎ終わった後の切れ味を確認しました。
短冊状にきってみると、研ぐ前のボソボソ感は出ず、鋭利な断面になりました。
革の端を削いでみると、スッと刃が入って、きれいな断面に削げました。
「研ぐ前に比べて研いだ後は、力をこめなくても別たちの刃が革にスッと入って切れるものだから、とても気持ちがいいな。」
「100円グッズだから期待はしていなかったけど、これはいいな。練習として十分な効果だわ。」
週刊誌付録の革包丁を研ぐ
せっかく加工した補助道具「トゲール」の出番が無いのは悔しいので、
以前に買った週刊誌「はじめてのレザークラフト」の付録品の革包丁に「トゲール」を装着して研いでみました。
こんどこそ、トゲールの出番はあるか!
今度は、100円ショップで売っていた両面砥石の粗目(#120)の面を用いて研ぎ、その後で中目の面で研いでみました。
結果は、すごくいい感じです。
革包丁くらい刃の長さがあるとトゲールを通しても十分に刃が出せるから、刃を好みの角度に倒すことが出来ます。
「実際に研ぐときも、トゲールのおかげで角度が一定になる安心感があるから角度を気にしなくてよくて、刃を砥石の上を動かす動作に集中できるから、研ぐのがすごく楽だわ。」
研ぐ前は刃の角度が30度くらいあったのですが、
研いだ後は15度くらいにできました。
余談ですが、研ぐ前より切れ味がよくなって、抜き身で置いておくのが危なくなったので、即興で革包丁のカバーを作りました。
料理用の包丁を研ぐ
ちなみに、トゲールに穴をあけて加工しましたけど、
本来の用途である料理用包丁にも装着できます。
せっかくなので料理用包丁も研いでみました。
「これまた、トゲールがあると角度を気にしなくていいから、研ぐのが楽だわ。包丁研ぐのは初めてだけど、ぜんぜん難しくないわ。」
包丁の切れ味確認の定番であるトマトを切ってみました。
「おー、薄く切れる。いままでの押し切る感じじゃなくて、スッと包丁が入るわ。きもちいいな。」
「100円グッズの砥石でここまで切れるのなら、より番手が大きい本格的な砥石なら、もっと切れるようになるのだろうな。」
「それこそ、力をいれなくても切れるようになるのかな。あー、欲しいな。悪魔のささやきが聞こえそうだよ。」
悪魔「趣味だから・・・」
~追記~
その後、何度か革包丁の研ぎにチャレンジしました。
最初に1000番3000番の砥石で研いだら、失敗して切れなくなった時のことを以下の記事にまとめましたので、興味のある方はあわせてどうぞ。
関連記事>>>革包丁を研いだら切れなくなった原因を考える
次に、上記の切れなくなった革包丁をリカバリーした時のことを以下の記事にまとめました。