L字ファスナー型小銭入れの作り方 ~紙幣2つ折りバージョン~ 型紙付き

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目次

オーダーは小さな小銭入れ~再挑戦~

ココ

友人のリクエストに答えるべく、満足のいく小銭入れをつくりましょう。

ユキ

前回作った小銭入れは、千円札を4つ折にしないと収納できなくて、友達にプレゼントするのは気が引けるわ

エン

じゃぁ、千円札を2つ折りに収納出来るようにして、再挑戦しよう


こんにちは。みどりです。
 
今回は【L字ファスナー型小銭入れ~紙幣2つ折バージョン】を作りました。
 
友人からゲームセンターで使う小銭入れをつくってほしいというリクエストをもらったので、
 
挑戦しました。
 
作ってみての反省点を記事にすることで、参考になれば幸いです。
 
 
 
 
ちなみに、今回の小銭入れは実は2作品目です。
 
1作品目は、今回よりミニサイズだったため、千円札を4つ折にしないと収納できなかったです。
 
「個人的な感覚として、紙幣の4つ折って、なんか心が落ち着かないんだよね。」
 
というわけで、前回作った小銭入れはプレゼントせず、
 
紙幣を4つ折にしなくてもいいように再度設計して、今回の小銭入れをプレゼント用に作りました。
 
 
 
 
ちなみに、前回の小銭入れの反省は以下の記事にまとめてありますので、興味のある方はどうぞ。
 
ユキ
 

これが完成品です。
 
前回より大きめに作り、紙幣を4つ折にしなくても収納出来るようにしました。
小銭入れ概観
 
 
内部の様子です。内側にナイロン生地をはってあります。
 
ちょっと華やかな感じになったかな
小銭入れ 内部
 

制作意図

友人からのリクエストは、ゲームセンターで使う小銭入れが欲しいということなので、
 
以下の機能を持つように作りました。
 
○ 100円玉と千円札が収納でき、かつ、取り出しやすいこと
 
○ カードポケットがあること
 
○ コンパクトであること
 
○ 紙幣を4つ折にしなくても収納できること。
 
 

反省

実際に作ってみて、以下のような反省点がありました。
 
○ 最初の設計だと、マチの上端とファスナーにぶつかってしまって閉じることが出来なくなるのが発覚!
 
しょうがないので、途中でマチの形を変える必要があった。
 

前準備

型紙作り

お絵かきソフトのGimpを使用して、以下のような型紙をつくりました。

型紙1

 

 

 

ファスナーを取り付ける部分は赤色の帯で目印としました。

型紙2

構造の説明

このあとに作り方を紹介しますが、その前に簡単に構造を図で説明します。
 
 
①中心部分に小銭入れパーツとして、細長くカットした革を二つ折りにして配置します。
 
 
 
②その小銭入れパーツを内側パーツで挟み込んだ上で、
 
さらにその二つのパーツを外側パーツ1&2で挟み込んでいます。
 
(※外側パーツ1&2については、合体して1枚の革でも出来ますが、今回はカード収納部分を作りたかったので2枚に分けています。)
 
 
 
③左右サイドの構造は、
 
小銭入れパーツの端のほうの外側パーツ1&2の端にマチパーツを取り付け、
 
小銭入れパーツの輪のほうの外側パーツ1&2の端にファスナーを取り付けています。
 
 
 
今回使用した革は、
 
小銭入れパーツとマチパーツは厚さ1.0mmの革を使用しました。
 
外側パーツの革は厚さ1.2mmの革を使用しました。
 
 

※外側パーツに使用した革は、ネットショップのグッドレザーのレッドを使用しました。

革A3サイズ:ネットショップ(グッドレザー)

(広告:ヌメ調レザー《レッド》/A3サイズ )

 
 
 

製作過程

外側パーツ製作

まずは外側パーツから作っていきます。

革に転写

コピー用紙に印刷した型紙を革の上にのせて、
 
型紙の輪郭を目打ちでなぞることで革に型紙を転写します。
型紙を革に転写
 
ちなみに、型紙を転写するときには、
 
私は楽をしたいので、マグネットシートと磁石を用いています。
 
その方法に興味のある方は、以下の記事も参考にどうぞ。
ユキ
 
 

縫い穴の目印をつける

あらかじめ型紙に等間隔に縫い穴の位置をつけているので、
 
上からブスッと、革の上に置いた型紙ごと目打ちで刺して縫い穴の位置を革に転写します。

縫い穴目印

刻印

遊び心として、友人の好きな音楽ゲームのキャラクター(ポップンのミミとニャミ)をあしらったら、
 
喜んでくれるかなと思ったので、
 
プラ板と万力を使って刻印しました。
 
「ちょっと大変だったけど、プラ板でも意外と細かい凹凸をつけることができたよ。喜んでくれるといいな。」
刻印

詳しい方法は、以下の記事をご覧ください。

 

重ねあわせ部分を薄くする

カードの出し入れがスムーズに出来るように、出口部分の革を薄くします。
 
「カードをスムーズに出せないなんて余計なストレスは感じたくないものね。」
薄くする
 
ちなみに、薄く削ぐときには、刃物をよく切れる状態にしておくと、スッと切れて気持ちいです。
 
なので、100円グッズ砥石で研いだ別たちを使用していて、作業中に切れ味が鈍ったら革砥(かわと)にこすり付けて切れ味を戻しています。
 
興味のある方は以下の記事も参考にどうぞ。
 

床処理

強度アップのために、革のウラ面にトコノールを塗ります。
 
「結局、内布を貼るから見えなくなる部分なんだけど、いいものをつくりたいからね。」

トコノールを塗る

 
 

こば磨き

ファスナーを取り付けた後では、コバを磨けなくなる部分を先に磨いておきます。

コバを磨いた後
 
コバ磨きはまだまだ研究中ですが、とりあえず今はアルコールとトコノールを使って磨いています。
 
コバの磨き方は、以下の記事をご覧ください。
ユキ
 
 
 
 
 

小銭入れパーツ製作

続いて、小銭入れパーツをつくっていきます。

革に転写

外側パーツと同様に、型紙を革に写します。
その後、前述と同様に、目打ちで刺して縫い穴の目印をつけます。

小銭入れパーツ

床処理

小銭入れパーツの裏側も、トコノールを塗って強度を上げます。

コバ磨き

小銭入れパーツも組み立てた後では磨きにくくなるので、この段階で磨いておきます。
 
 

マチパーツ製作

次に、マチパーツをつくります。

折癖をつける

マチパーツは通常折りたたんだ状態になるので、あらかじめ折癖をつけます。
 
まず、マチパーツの中央に水をつけて濡らします。

マチパーツ

そして、裏面を表にして折った状態で、水分が乾くまで目玉クリップで固定します。
 
乾いたらクリップをはずしても折り曲がったままになります。

マチパーツ折り曲げ

内布パーツつくり

次に、内布パーツをつくります。
 
型紙通りに、ナイロン生地を切り出します。

 

ナイロン生地はほつれ防止のために折り返す必要があります。
 
「最初使ったときに、折り返さなかった生地が端からボロボロ崩れてきて、みっともなかったよ。」
 
そのため、あらかじめ型紙に折り返す印をつけておき、その印にあわせて型紙を折ります。
 
型紙の下からみえるナイロン生地に接着剤を塗ります。
 
その後に型紙をずらして、接着剤の付いたナイロン生地の端を折り返して、接着します。

内布パーツ端を折り返す

 

カードポケット側の組み立て

これまで作ってきた、外側パーツ、小銭入れパーツ、そして内布パーツを組み立てていきます。
 
まずは、カードポケット側から組み立てます。

ファスナーの取り付け(カードポケット側)

下準備として、ファスナーの取り付け位置を決めるために、革の端にファスナーを仮置きます。
 
接着剤が付いて欲しくない部分にはマスキングテープを貼ります。

ファスナー位置あわせ

下準備が終わったら、
 
ファスナーの片側と貼り付ける革の端に接着剤を塗ります。
 
そのあと、ファスナーを置きます。

接着剤をつける

ファスナーのコーナー部分は少し浮かしておき、最後に接着剤を塗って位置を微調整しながら、革に貼り付けます。

コーナー部分に接着剤をつける

 

内布パーツの取り付け(カードポケット側)

つきに、ファスナーの上とカードポケット上部の革に接着剤を塗ります。
 
このとき、カードポケットの下側の革には接着剤を塗りません。この部分はカードを入れるので、革と内布がくっつくと困ります。

ファスナーの上から内布パーツを載せる

そして、内布とファスナーと革を合わせて縫います。
 
このときの注意点として、ファスナーがスムーズに開閉できるか確認しながら、内布の位置を調整する必要があります。
 
 
また、ファスナーを取り付けてない端側では、内布パーツの端は外側パーツの革の端とは合わせません。
 
あわせてしまうと最後の最後で、内布パーツが飛び出してしますかもしれないので、内布パーツは外側パーツより内側に置きます。
 
「最初縫ったときに、内布をファスナーのギリギリ位置において縫ったら、閉めたときに内布がファスナーに噛んでしまって、開閉しずらかったから、やり直したよ。トホホ」

縫う

ここで、本体をひっくり返して、
 
カードポケット上部の革と内布を合体させるために、
 
カードポケット上部の革の下端を内布ごと縫います。

縫う

小銭入れパーツの取り付け(カードポケット側)

次に、小銭入れパーツを取り付けます。
 
 
下準備として、小銭入れパーツを内布に仮置きします。
 
小銭入れパーツの下側には接着剤は付いて欲しくないのでマスキングテープを貼ります。
 
 
下準備が終わったら、一度、小銭入れパーツを持ち上げて、接着剤を塗ります。
 
マスキングテープを目印に、先ほどの仮置きの位置に再度置いて、内布と一緒に小銭入れパーツを縫います。
 
このとき、小銭入れパーツの左端は内布パーツの端とあわせます。
 
小銭入れパーツは外側から見えないようにしたいので、
 
内布パーツより少し大きい外側パーツの端とはあわせません。

コインポケットをぬいつける

 

マチパーツの取り付け(カードポケット側)

次に、カードポケット側にマチパーツを取り付けます。
 
ここで、問題発覚!
 
「マチパーツの上端とファスナーの金具がぶつかってしまう!」
 
このままだとファスナーが最後までしまらなくなるというのが見つかりました。

マチを縫い付ける

仕方ないので、マチパーツの上端を切り取って、ファスナーの金具とぶつからないようにしました。

「なんか、マチが珍妙な形になったな。」

マチの形を変える

マチパーツと外側パーツに接着剤を塗ります。

マチを接着する

接着できたら、マチパーツと外側パーツを縫い合わせます。
 
ここで念のため、内布パーツや小銭入れパーツがはみ出していないことを確認します。

マチを縫う

ここまでで、カードポケット側は完了です。

反対側(背側)を組み立てる

カードポケット側が完了したので、反対側の背側を組み立てます。

小銭入れパーツを取り付ける(背側)

内布パーツを折り返して、そこに小銭入れパーツを前述と同様の方法で縫い付けます。
 
縫っている途中で位置がずれないように、
 
磁石で内布パーツと小銭入れパーツを挟んで固定しながら行いました。
コインポケットを縫い付ける2

ファスナーをとりつける(背側)

背側の革にファスナーを取り付けます。
 
前述と同様に、仮置きしてマスキングテープを貼ります。
 
そして、革とファスナーに接着剤を塗って接着します。

反対側にファスナーをとりつける1

このとき、ファスナーの根本のところで悩みました。
 
「あれ、この部分はどうするのだろう???なだらかに曲げていくのか、それとも一気に90度折り曲げるのか?」
 
とりあえず、一気に90度近く折り曲げた状態で縫いました。
反対がわにファスナーを取り付ける
 

 

ちなみに最終的には、ファスナーの折り返した部分は写真のような状態になりました。
 
「正直、この部分って手持ち作品でもネット上の画像でも見かけなくいから、よくわからないな。」

縫う

内布パーツの取り付け(背側)

小銭入れパーツと一体化した内布パーツを背側の外側パーツに取り付けます。
 
内布パーツと外側パーツとファスナーに接着剤を塗ります。
 
接着したら、内布パーツとファスナーと外側パーツを一緒に縫い付けます。

反対側に内布を接着する

マチパーツを取り付ける(背側)

最後に、マチパーツと外側パーツを取り付けます。
 
これまでと同様に、接着剤を塗り、接着したら縫い付けます。

マチを縫う

これで、組み立てが完了です。
 
「ふ~、一仕事終えたよ。」
 
 

全体の仕上げ

組み立てがおわってもまだ完成じゃありません。
 
最後に全体の仕上げをしていきます。

糸を平らにする

まず、縫った後の糸は革の上で盛り上がっています。
 
そこで、目打ちの背で糸を押すことで、糸を潰します。
 
「ちょっとしたひと手間だけど、これをしておくと、持ったときに糸のひっかかりを感じないんだよね。」
糸をおしつける
 

断面のコバ磨き

次に、マチパーツと外側パーツを縫い合わせた断面を整えます。
 
ドレッサーを使用して、断面のズレを削って平らにします。
コバの段差をなくす
 
そして、やすりとアルコールで繰り返し削ってツルツルにします。
 
最後に、トコノールをつけて磨きます。
 
「何度も手触りをたしかめて、満足いくまで削ったよ。持ったとき、ツルツルしていて気持ちいって思ってほしいからね。」
コバを磨く
 
 
やっと、完成です。
 
「っと、プレゼントし忘れたら、一大事だな。そもそも友人のために作ったんだし。どうやって渡そうかな~。」
 
 

プレゼントしたときの感想

リクエストしてくれた友人にプレゼントしたら、
 
とても喜んでくれました。
 
財布の構造もそうだけど、刻印したキャラクターも気に入ってくれました。 
 
苦労したけど、喜んでくれて、ほんとうに作ってよかったです。
 
 
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。
 
 

型紙公開

興味のある方のために型紙を無料で公開します。
 
ただし、注意点として以下の事項を守ってください。
・個人の方が趣味の範囲で使用してください。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
・型紙に5cmの縮尺を掲載してありますので、印刷後に縮尺が正しいかを確認してからご使用ください。
 

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