レザークラフトでオリジナルイラストを100円グッズを用いて刻印する方法

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プラ板を使って革にオリジナルイラストをあしらうレザークラフト

ココ

作品にオリジナル感を出すために自分のロゴを刻印したいわ。

エン

真鍮製の刻印をオーダーメイドで購入できるみたいだぜ。

ユキ

まだ、そこまで本格的じゃなくていいわ。安価でできるなにか良い方法がないかしら。


こんにちは。みどりです。
今回は、革にオリジナルのイラストを刻印する方法を紹介します。

参考になれば幸いです。


これが刻印を施した革です。
100均で手に入るプラ板を使用してスタンプをつくり、
革に押し当てることで刻印を施しました。
 
「プラ板って懐かしいな。子供のころは何回か遊んだけど、大人になってから役に立つとは思わなかったわ。」
革にロゴを刻印した様子
 
 
こちらは、刻印を施して作ったスマホケースです。
ケースのウラ面右上にロゴマーク風にイラストをあしらっています。
 
「ロゴがあるだけで、なんか見た目が引き締まって、作品がグレードアップしたように感じるわ」
ドコモスマホMONO MO-01K用ケースの背面
ちなみに、スマホケースの製作過程に興味がある方はこちらの記事をご覧ください。
 
 

使用する道具

使用する道具は以下のものです。
 
~スタンプつくり~
○原案
○プラ板
○やすり
○サインペン(マーカー)
○デザインナイフ(またはカッター)
 
 
~加熱~
○トースター
○クッキングペーパー
○アルミホイル
○箸などのつまむものまたは手袋
○厚めの本
 
 
~刻印を施す~
○革
○水
○木材2つ
○万力
 
 
 
 

スタンプのつくりかた

刻印を施すためにつくるスタンプの作り方を紹介します。
 
①まずは、プラ板を用意します。
100円均一ショップで購入できます。
 
※プラ板の種類によってどの位縮むかは異なります。
パッケージに目安が書いている商品もありますので参考にできます。

刻印スタンプの材料であるブラ版

 

②原案を用意します。
プラ板によっては、縦と横で縮む比率が異なるので、
事前に5cm四方の正方形を加熱して、縮んだ後の長さから縮む比率を算出しておくと
より正確なスタンプが作れます。
 
※私が使った上記写真のプラ板は横を100%としたとき、縦は108%でした。
なので、原案の縦方向をその比率に引き伸ばしました。
スタンプの原案
 
 
 
③プラ板のイラストを描く面をやすりで少々で荒らしておきます。
何もしていないプラ板にサインペンで線を書くと、触れたときに消えることあります。
 
そこで、あらかじめイラストを描く面を荒らしておくことで、
サインペンの線が消えにくくなるので作業が楽です。
プラ板にやすりをかける
 
 
④サインペンでプラ板にイラストを描きます。
原案を写す
 
⑤イラストをデザインナイフを使って切り出しました。
デザインナイフだと、切れ味が良く、
かつ小回りがしやすいので便利です。
「100均商品のデザインナイフだけど、すごく重宝するわ」
 
 
イラストの中で重なり合う部分は
図案で手前にあたる部分を深く彫ってプラ板の厚さを薄くします。
逆に、図案で重なりの後ろにしたい部分はプラ板の厚さを残します。
 
 
このようにプラ板の厚さに差をつけることで、
革に押し当てたときに、プラ板の厚みが薄い部分は革のへこみ具合が小さく、
厚みが厚い部分は革のへこみ具合が大きくなるので、
図案の重なり部分が強調させることが出来ます。
ブラ版を切り出す
 
⑥切り出したプラ板をトースターで加熱して縮ませます。
ここでコツがあります。
 
・あらかじめ予備加熱しておいて、トースター内を暖めておく
 
・クシャクシャにしてデコボコさせたアルミホイルの上にクッキングペーパーをおく
 
・クッキングペーパーの上にプラ板を置いて、トースターのなかに入れる
 
・加熱されたプラ板が一度上に反り返ってから、再び平らに戻ったらクッキングペーパーごと取り出す
 
・縮んだプラ板を熱いうちに、クッキングペーパーごと適当な本に挟んで平らにする。
 
・冷めてから本から取り出す。
 
 
 
最初やったときに筆者は失敗をしました。
「クッキングペーパーを使わないで、
アルミホイルに直にプラ板を置いて加熱したら、
取り出すときにアルミホイルにくっついて、形が崩れてしまったよ。
せっかく苦労してプラ板を作ったのに、ショックだわ」
トースターでプラ板を加熱する
 
⑦プラ板製の刻印用スタンプの完成です。
ちなみに縮んだあとでも多少は削ることはできるので、
微修正することはできます。
プラ板が縮み刻印スタンプが完成
 
 
 

刻印を施す方法

①革を水で濡らします。
※浮いたので重石を一緒に入れています。
革を水で濡らす
 
②濡れた革の上にプラ板のスタンプを置き、それらを2枚の木材で挟みます。
木材ごとを万力で固定して一晩置いておきます。
プラ板と革を万力で押す
 
③一晩たって革が乾いたら万力をはずして完成です。
自作イラストを革に刻印した状態
 
 

うまくいかなかった方法

余談ですが、やってみて、いまいちうまくいかなかった事例も紹介しておきます。
作成の参考になれば幸いです。
 
 
 
① 文字をスタンプにする
 
「加熱したら、グネグネになってしまい、あんまり見栄えが良くないのでボツだな」
プラ板加熱前の文字
プラ板を加熱後の文字
 
 
 
② 文字に下線をつけてみる
 
「上記①で文字列が曲がったけど、下線をつけて文字列を固定したら、まっすぐになるかも?」
文字の下に固定用の線
 
結果「だめだった。またグネグネしたのでボツだわ」
文字の下に固定用の線 過熱後
 
 
 
③ シルエットのスタンプをつくる
 
「段差を彫るの手間だから、シルエットだけでもかっこよいのでは?」
シルエット加熱前
 
結果「うーん、なんだこれ?原案を知らないと意味不明なのでボツ」
シルエット 加熱後と刻印
 
 
 
④ 3つのプラ板を重ねて刻印する
 
「1個ずつのプラ板をつくり、それを刻印するときに重ねても同じようになるのでは?」
一匹ずつ 加熱前
 
結果「なんだこれ?、原案の影も形もないのでボツ」
一匹ずつ 加熱後と刻印
 
 
 
⑤ イラストと文字の周囲を彫ったひとつのスタンプをつくる
 
「まっすぐな文字も刻印したいから、イラストと文字を含んだスタンプにすればいいのではないか」
「そのために、刻印部分の周囲を彫ってみよう」
イラスト周囲を掘る 加熱前
 
結果「文字はまっすぐだ。だがしかし、周囲の彫り方にムラがある。」
  「ムラなく彫るのは難しそうなのでボツ」
イラスト周囲を掘る 加熱後と刻印
 
 
 
⑥ 周囲を切り抜き、文字は枠線に固定する
 
「周囲を彫るのはあきらめて、いっそのこと切り取ってしまおう」
「文字はそのままだとグネグネになるので、枠線で固定しよう」
イラスト周囲を切り落とす
 
結果「うーん、うーん、うまくいかないもんだな。文字とイラストはまぁ良いけど、枠が変形した・・・」