失敗をふまえた革包丁の研ぎ方
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目次
前回は研ぎに失敗して切れない革包丁にしてしまった。

このまえ革包丁を研いだら、切れなくなってしまってショックだよ。

前向きに考えると、切れなくなる研ぎ方を覚えたってことよ。再チャレンジしましょう。

ガンガン研ごうぜ!!!よく切れる刃物は気持ちいいぜ。
こんにちは。みどりです。
今回のレザークラフトは革包丁の研ぎに再チャレンジしました。
前回の研ぎでは見事に失敗して、革包丁が切れなくなったので、その時の反省を活かしました。
その過程を記事にすることで、参考になれば幸いです。
ちなみに、革包丁がきれなくなった方法は以下の記事にまとめましたので、興味のある方はあわせてどうぞ。

関連記事>>>革包丁を研いだら切れなくなった原因を考える
前回の反省
前回、切れない革包丁にしてしまった研ぎ方から反省したことは、
①勉強不足
何故包丁を砥石の上で前後させると、包丁が切れるようになるのか
という研ぎの本質がわかってなかったです。
そこで、いろいろ調べました。
書籍では「包丁入門 研ぎと砥石の基本がわかる」がイラストが豊富にあって参考になりました。
特に重要だと思ったのが、
砥石の面直しの方法
研ぎたい箇所の真上に手を置く
という箇所です。
また、動画サイトに地元の包丁屋さんが研ぎ方の説明をしている動画あり、
この動画が大変参考になりました。
(YouTubeへのリンク、約20分の動画ですが、4:40秒から16:55秒まで研ぎ方が説明されます。)
※宮文(ミヤブン):1927年創業の札幌の刃物専門店、本店が狸小路にある老舗
研いでいる様子自体も非常に参考になりますが、そのエッセンスを文章にすると、
研ぎの大事な点は「まくれ」(カエリ、バリともいう)をだすこと
荒砥石(80~600番)で、まくれを出す
中砥石(700~2000番)で、まくれをとって90%仕上げる
仕上げ砥石(3000番~)で、細かいまくれをとって最後の切れ味を出す
砥石は真っ平な状態で使用する
刃の表面を研ぐときは、刃の角度にあわせて研ぎ、根本から切っ先まで「まくれ」がでるまで研ぐ。
刃の裏面を研ぐときは、真っ平において研ぐ
※ただし、裏面の研ぎすぎは注意!(裏面の凹み(「裏スキ」という)がなくなるため)
ちなみに、何故包丁の裏面に凹みがあるのかを調べたら、
切った食材が張り付かないようにするために鍛冶屋さんが意図してへこませているとのこと。
この裏スキ(裏の凹み)がなくなると、片刃和包丁特有のスパッとした切れ味が消えてしまう。
「この動画をみると、革包丁はもちろん、料理用包丁も研げそうな気がしてくるわ!!家の包丁も研ごうかwww」
「それに、宮文さんは気になってたお店なんだけど、店の外観からして職人相手の商売かと思えて入りづらいなって思ってた。でも動画に写っている社長さんの感じからすると、素人でも相手をしてくれそうだなぁ。包丁買うときにはいってみようかな」
②補助具トゲールの取り付け位置が間違っていた
研ぐときに、刃先の角度を一定に維持することに自信がないので、
料理用包丁を研ぐときに使う補助具の「トゲール」の背をくりぬいて、
革包丁用に加工したものを使用しています。
そのトゲールを取り付けるときに、刃先からどれくらい離せばいいかを計算で割り出そうとしました。
しかし、計算上で使用した三角比の使い方が間違っていました。
そこで、再計算しました。
正しく三角比を用いて計算したら、刃先の角度を20°を目指し場合は、
刃先から約25mm離した位置にトゲールを取り付ければいいことがわかりました。
③研ぐときの力のかけ方
前回研いだ際に革包丁の裏から見て右端だけが大きく削れていました。
その原因として考えたのが、研いでいる最中の力のかけ方です。
包丁を奥に押し出すときに力をかけて研いでいました。
反省:研いでいる最中は包丁を手前に引くときに力をかけるようにする。
④砥石が水平でない
砥石の真ん中ばかり使用して研いでいたためか、砥石の真ん中がへこんでいた。
宮文さんの動画でも、砥石の状態には気をつけるように注意されていたので、
使用前に砥石を水平状態にしようと思います。
前準備
本格的に研ぎ始める前に、前回の失敗分をリカバリーします。
ちなみに、今回使用した砥石は前回から引き続き1000番と3000番の両面砥石を使用しました。
前準備①:砥石の面直し
前回の使用で砥石の中央が大きく凹んだので、表面を削って水平にします。

最終的に水平になったことを確認するために、
最初に砥石の表面に鉛筆で網目状の模様を描きます。

そして、100円グッズの100番砥石で表面をなでます。
「面直し専用の砥石も売っているけど、ブロックや歩道でもいいなら、手持ちの100円砥石でやってみよう。」
「削れたところは、鉛筆の模様が消えるので効果がわかるね。模様が全部消えるまで削ろう。」

削り終わると、砥石の中央の凹み具合がましになりました。
「完全に水平になったわけではないけど、まぁヨシとするか。」

両面砥石を裏返して、後ろの面も同じ要領で水平にします。
前準備②:刃先を整える
刃先の一部が欠けてしまったので、粗目の砥石で研いで形を整えます。

100円グッズの340番砥石(100番との両面砥石)で研ぎました。
「わっ、刃先が一部ベロって剥がれたよ。荒い砥石だとどんどん削れるんだな。」

しばらく研ぐと、刃先がまっすぐになりました。

ここまでで、前回分のリカバリーは完了です。
研ぎに再チャレンジ
それでは、失敗の反省を活かして革包丁を研いでいきます。
20°を目指して研ぐ
まずは、刃先の角度を20°にするために補助具トゲールの取り付け位置を算出します。
下のイラストのように三角比を用いて計算したら、トゲールの幅を9mmとした場合
刃先の角度を20°にするには、刃先から約25mm離した位置に
トゲールを取り付ければいいことがわかりました。

革包丁の裏面にマスキングテープを貼って、刃先から25mm位置に目印を書きました。
その目印にあわせて、革包丁にトゲールをとりつけます。

次に、1000番砥石の上に革包丁の表面の刃先とトゲールを置きます。
手前に(写真の矢印の向き)動かすときに力をかけて、
奥に戻すときには力を抜くように気をつけながら前後に大きく動かしました。

刃の裏面に「まくれ」(カエリ、バリともいう)ができていることを指で確認しながら研いでいきます。

刃先全部に「まくれ」ができたら、裏返して
革包丁の裏面を砥石にベタッとあてて手前と奥に動かして「まくれ」をとりました。

次に3000番砥石に替えて、表面と裏面を交互に研いで「まくれ」をとりました。

研ぎ終わってから刃先の角度を調べると、27°になっていました。
「あれ、予想より角度が大きいな、まぁ使ってみるか。」

実際に革をそいでみると、綺麗にそぐことができました。

ただ、刃物が入る角度が微妙に満足しない感じがしました。
「う~ん、そぐときに刃先がもう少し寝かせられたほうがいいような感じがするな。」
刃先が27°になっていますが、もう少し寝かせられるように
15°の角度を目指して再び研ぐことにします。
15°を目指して研ぐ
トゲールの取り付け位置を再計算すると、
刃先の角度15°にするためには、刃先から33.6mmの位置に取り付けます。
(tan15°=0.2679=9mm/xmm → xmm=33.59mm)

27°から15°にするためには1000番砥石で研ぐと時間がかかりそうなので、
まずは、時間短縮のために340番の砥石で大まかに研ぎました。
その次に、上記と同様の手順で1000番、3000番砥石でとぎました。

研いだ後、刃先の角度を調べたら16°になっていました。

また、刃の外観としては刃先が2段になりました。
前回の研ぎで10°になっていたところを15°にしたためです。

実際に革をそいでみると、綺麗にそぐことができました。
「うん、刃をいれる角度もいい感じがする。」

「好みの角度に研げるようになって、すこし自信がついたな。いまなら高い革包丁を買っても使いこなせるかも。」
「実は、今回の革包丁は裁断用にして、削ぎ用に刃幅が短い革包丁も欲しいと思っているんだよね。」
片付け
最後に、使った砥石の面直しをやっておきました。
「このひと手間で、次回使うときにすぐに研ぐことに着手できるから、頑張ろう。」

余談
革包丁を研いだついでに料理用包丁も研いでおきました。
そしたら、包丁が切れるようになったことを母が喜んでくれました。
「喜んでくれるのはうれしいな。それにしても料理用包丁を研ぐのってめっちゃ難しい。両刃だし、切っ先がカーブしているし。」
「料理用包丁研ぐのに比べたら、革包丁を研ぐのはもっと気楽にやってもいいんじゃないかと思うわ。」
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。