引っ張らずにファスナーの長さを短くする方法
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目次
金属ファスナーの長さを調整したい
困った!金属ファスナーでちょうどいい長さのものが売っていない!
自分で短くするしかないのか。でも難しそう。というか、あの歯って素人でもとれるの?
大丈夫よ。やってみるとそんなに難しくなかったわ。勇気をだしてやってみましょう。
こんにちは。みどりです。
今回のレザークラフトでは、金属ファスナーを短くする方法まとめました。反省点を記事にすることで、参考になれば幸いです。
金属ファスナーの断面構造
はじめに、金属ファスナーの構造を観察してイラストでまとめました。
ファスナーは以下の4つの金属パーツでできています。
・下止(したどめ)
・エレメント(務歯:むし)
・スライダー
・上止(うわどめ)
これらの金属パーツを取り外すためには
そもそも布地にどのように取り付けられているのかを把握する必要があります。
・下止(したどめ)は布地に貫通して取り付けられています。
・エレメント(務歯:むし)は布地の端に食い込むように取り付けられています。
・上止(うわどめ)は布地を挟むような感じで取り付けられています。
ファスナーの長さを短くするためには下止あるいは上止をのどちらかを外す必要がありますが、
この断面から考えると、下止(したどめ)を外すより上止(うわどめ)を外すほうが楽そうな感じがします。
したがって、今回は上止(うわどめ)を外す方法でファスナーを短くします。
ただし、エレメント(務歯)は布地に食い込んでいるため、慎重に作業をしないと布地を痛めそうな感じがします。
工程の流れ
ファスナーの上止(うわどめ)を取り外してファスナーを短くする工程は以下のようになります。
工程1.必要な長さの位置に印をつける
工程2.上止(うわどめ)をはずす
工程3.エレメント(務歯:むし)をはずす
工程4.上止めをとりつける
工程5.不要な部分をカットする
必要な道具
使用した道具は以下のものです。
マスキングテープ
デザインナイフ(カッター)
ペンチ
目打ち
コルク板(目打ちを深く刺せるもの)
接着剤(サイビノール100)
はさみ
~~~ 追記 ~~~
爪切り
ファスナーを短くする
さて、それではいよいよ金属ファスナーを短くしていきます。
工程1.長さを決める
まずは、最終的なファスナーの長さを決めます。
マスキングテープを貼って、必要な長さの位置に目印を書き込みます。
工程2.上止をはずす
次に、上止(うわどめ)を傷つけないよう取り外します。
そのためには、まずは上止の横の生地に切り込みを入れます。
上止をペンチで軽く挟みながら、切り込み側にスライドさせて切り込み部分で取り外します。
「上止は最後に再びとりつけるので、無理に引っ張って傷をつけたくないんだよね。」
工程3.エレメント(務歯)をはずす
いよいよ正念場であるエレメント(務歯)を取り外します。
ペンチの刃の部分を取り外したい位置にあるエレメント(務歯)に当てます。
そのまま、力を入れてエレメント(務歯)を破壊します。
エレメント(務歯)がバラバラに壊れて外れます。
「この時でる破片はしっかりゴミ箱に捨てよう。うっかり踏むと痛いよ。」
必要な長さより上側の8個くらいの務歯をとれば十分です。
「写真では左側の務歯は全部取ったけど、後から不要な部分は切り落としたので、全部の務歯をとったのは無駄骨だったわ。」
ちなみに、最初はエレメント(務歯)を力づくで取ろうとしました。
しかし、無理に引っ張ったら写真のように生地まで引きちぎれたのでお勧めしません。
「務歯を力づくで取ろうとしたら、めっちゃ力をかけないと取れなかったし、生地も傷んだし、しんどかったわ。だから、ペンチで壊すことにした。務歯は再利用しないしね。」
~~~ 追記 ~~~
その後、ペンチよりいいものを発見しました。
ずばり、爪切りです。
爪切りの上の刃をエレメント(務歯)の頭に当てて、
下の刃をエレメント(務歯)と生地の間に差し込みます。
そして、力を入れていくと、エレメントが少し開くので、
生地への食い込みが緩くなったら、手やペンチなどで挟んで取り外します。
「ペンチより少ない力でとれるし、うまくいくとエレメントを壊さなくて済むよ。まぁ再利用する気はないけど。」
※注意点として、小さい爪切りだと、上刃と下刃の間がエレメントの高さより狭くて適さないものがあります。
工程4.上止をとりつける
工程2で取り外した上止(うわどめ)を再利用して、取り付けます。
取り外したままでは、歯が狭くて取り付けられないので、歯を開きます。
上止をコルク板の上に置いて、目打ちを歯の間に刺します。これだけで歯が開きます。
歯を広げた上止(うわどめ)を工程1で印をつけた位置に差し込みます。
最後に上止をペンチで軽くつぶして、歯で生地を挟んで固定します。
~~~ 追記 ~~~
エレメント(務歯)をとった時にできる生地の毛羽立ちを目立たなくする方法です。
毛羽立った部分に遠くから徐々に着火マンの炎を近づけます。
そうすると、毛羽立っている糸が熱気で溶けて短くなっていきます。
「炎を近づけすぎると、焦げて黒くなるから、毛をよく見て慎重にやろうっと。」
「ちなみに着火マンを使ったのは、私はライター使うのが怖いだけだから、平気な人はライターでも同じだと思います。」
工程5.不要な部分をカットする
ファスナーの不要な端部分を処理します。
上止(うわどめ)より上の生地部分を外側に90度折ります。
そして、生地が重なる部分に接着剤(サイビノール100)を塗って接着します。
最後に、外側に飛び出ている不要な生地部分をハサミでカットして完成です。
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。