レザークラフトでパスケースつくりに再挑戦。プレゼント用。

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エン

じゃあ、母の日のプレゼントとして、再度つくろうぜ

ココ

プレゼントなのだから、いつもより何倍も綺麗につくりましょう。

 

こんにちは。みどりです。
今回は母へのプレゼントとしてKitaca(JR北海道の交通系ICカード)を収納するパスケースをレザークラフトで作成しました。

作ってみての反省点を記事にすることで、参考になれば幸いです。

※以前に作ったときの反省はこちらです。

 


これが完成品です。
kitaca用パスケースの正面
今回はKitacaのマスコットであるエゾモモンガがちゃんと窓から見えています。
 
後ろは、領収書などをしまえるようにポケットをつけてあります。
 
※追記
SAPICA用に改良版を製作しました。型紙も公開しているので、こちらの記事も参考にどうぞ。
 

 制作意図

以下の機能を持つように作りました。
 ○ カードがスムーズに出し入れできるサイズ
 
 ○ マスコットのエゾモモンガが見える
 
 ○ カードを取り出しやすいように下部に窓をつける
 
 ○ 後ろに領収書をしまうことができる
 
 
また、レザークラフトの技法の実験として、以下のことも試みました。
 ○ 型紙をつくる段階で、縫い穴の位置も決めて印刷する。
 
 ○ 縫い穴をあけるときに音がでないように、ハンマーを使用しない。
 

反省

実際に作ってみて、以下のような反省点がありました。
 
○ 型紙で縫い穴の位置も決めてから縫い穴を開ける方法はうまくいった
 今回は型紙を作る段階で縫い穴の位置も 印刷しました。その位置にあわせて、目打ちと二目菱目打ちで縫い穴をあけていきましたが、うまく縫い穴をあけることができました。
 
 
○ ハンマーを使用しないで穴を開けるためには、菱目打ちの切れ味をあげる
 二目の菱目打ちを手の力で押し込んでいくためには、さらに菱目打ちの切れ味をあげたいので革砥がほしくなりました。
 
 
○ ヘリ処理は、縫い終わってコバを削ったあとに行う
 縫う前にヘリ処理を行ったが、縫った後にコバを削ったら、再度ヘリ処理がひつようになったので二度手間だった。
 
○ 縫い穴の位置をカード本体から3.5mm離れた位置にしたのが良かった
 前回の反省を踏まえて3.5mmにしたら、カードがちょうどよくおさまり、出し入れがスムーズにできた。 
 
 

これまでの反省を踏まえてきをつけたこと

 ○ カードの厚さが1mmのときは、縫い穴の位置はカード本体から3.5mm離れた位置にする。
 
 ○ 縫い穴をあけるときに、菱ギリ1本では縫い穴が均一にならない。
 
 

 

 

制作過程

型紙作り

お絵かきソフトのGIMPを用いて型紙をつりました。

前回の反省をふまえて、カード本体から3.5mm位置に縫い穴ラインを書きました。このとき、縫い穴ラインを菱目打ちのピッチ幅と同じドット(点線)にしました。

そして、縫い穴ラインから3mm位置に裁断ラインを書きました。

Kitaca用パスケースの型紙

革に転写

金属製の菓子箱のふたの上に緑色のマグネットシートを敷いて、その上に革と型紙を置き、磁石を数個置いて型紙を固定しました。

そして、目打ちで型紙の端をなぞることで革に型紙を転写しました。

型紙を革に写す

 

縫い穴の位置を革につける

型紙を革においたまま、型紙の縫い穴位置を示す点を目打ちで刺すことで革に縫い穴位置をつけました。

縫い穴の位置を革に写す

裁断

別たちを使って、パーツを切り出しました。そして、デザインナイフを使って四葉形の窓を切り抜きました。

中央部分の窓をくりぬく

縫い穴あけ

音がでないようにハンマーを使わずに縫い穴をあけていきました。

 

まず、捺印マットの上に革を置いて、上記の縫い穴位置を示す目打ち跡に再度目打ちを刺して革を貫通させました。ここで貫通させることでこの後の作業が多少楽になります。

※縫い穴位置を革に写す際に目打ちで貫通させておけば二度手間にならずにすみました。

縫い穴を貫通させる

完成した後に糸が出っ張るのを抑えるために、糸を埋めるための溝を彫刻刀の三角刀を使って目打ちの穴ラインにあわせて掘りました。

糸の出っ張りをなくすために溝を掘る

 

下の写真のように縫い穴位置を示す目打ち跡の上から二目の菱目打ちを押し付けて菱形の穴をあけました。

※前回は菱ギリ1本でひとつひとつ穴を刺したら縫い穴がガタガタになってしまったので、今回は二目の菱目打ちを使いました。

二目のうち、一目は既に開けてある穴を再度刺しことでラインを維持し、もう一目でまだ穴の開いていない目打ち跡に菱形の穴をあけます。

これを繰り返すことで、ハンマーを使わなくて済み、そのうえ縫い穴ラインもガタガタにならなくて済みました。

菱目打ちで均一な縫い穴を開ける

ただし、根気はもちろん、二目菱目打ちを刺す際は力が要ります。多少力を軽減させるためには二目菱目打ちを研いでおくと楽にはなりました。

※私は二目菱目打ちを砥石で研いで使ってます。ただ、まだもっていないけど革砥(かわと)で研ぐともっと楽になるかもと思っているので、そのうち革砥を入手しようと思います。

 

重ねあわせ部分を薄くする

D環を固定する部分は革が4枚重ね合わせることになるので、彫刻刀の印刀を用いて革を削りました。

重ねあわせ部分を削って薄くする

接着

張り合わせる部分をやすりで削り、毛羽立たせてからサイビノール100で接着しました。

張り合わせる部分を毛羽立たせる

 

張り合わせたら、100均の壁紙用ローラーで押し付けて圧着しました。

「ローラーはレザークラフト用じゃないけど、意外としっかりしたつくりだし、面が小さいので力が革に伝わりやすくてつかいやすいな。なりより安いのがいい。」

張り合わせる部分をローラーで圧着する

コバ磨き1

縫った後では磨けなく部分のコバ(革の側面)を先に磨きました。

カード出し入れ部分、四葉形の窓、下部のカード押し出し用窓部分を以下の手順で磨きました。

1.ヘリ両面の角をヘリ落としで斜めにカットする

2.やすりでデコボコを削る

3.メラミンスポンジに水を含ませて、コバに水をつけながらさらにデコボコを削る

4.乾くのを待つ(まだデコボコがあったら、2~4を繰り返す)

5.トコノールをつけて磨いて光らせる

縫う前にコバを磨く部分

ついでに全部のへりの角も落としておきました。

※後から気づきましたが、縫った後にもヘリ処理をしたので、この段階ではヘリ処理は必要なかったです。

革の端(ヘリ)両面の角をカットする
ヘリ処理を行う際に、革に力がうまく伝わるようにヘリの傍に硬くてまっすぐなもの(今回は菱目打ち)を置いてヘリ落としを用いてヘリ両面の角をカットしています。

 

縫う

下の写真のように、ウラとする面を左手側、表面としたい面を右手側に置きました。

そして、一針目はウラ面から針を入れて、奥から手前に縫い進める方法で一周を縫っていきました。

※この方法の縫い方の説明はこちら