シンプルなプッシュ式腕時計ベルトの作り方 レザークラフト用型紙付き
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目次
腕時計のベルトを金属製ベルトから革製ベルトに替えたい。
使っていない金属製ベルトの腕時計を革製ベルトに替えることで使えるようにしたいわ
せっかくベルトを作るのなら、プッシュ式の金具にして、より便利に使えるようにしましょう。
レッツ、トライしようぜ。
こんにちは。みどりです。
今回は、金具のボタンを押すと金具が観音開きに開くタイプの
プッシュ式の腕時計ベルトを作りました。
作ってみての反省点を記事にすることで、参考になれば幸いです。
今回リメイクする時計本体は、
金属製のベルトが好きではなくて
ずっと机にしまっておいた時計を使います。
さらに、市販品のような腕時計ベルトをただ作っても面白くないので、
腕時計をより便利に使えるように、
プッシュ式の金具(Dバックル)を取り付けることにしました。
金具をプッシュ式にすることで、
腕時計の着脱がワンタッチでできるようにしたかったです。
制作意図
以下の機能を持つように作りました。
○腕時計の着脱がワンタッチでできる
○腕が太くなった場合に備えて、ベルト調整用の穴を開けておく。
反省
実際に作ってみて、以下のような反省点がありました。
○ベルトの厚さが厚くて時計本体に取り付けられなかったので、やり直すことになった。
制作過程
アイデアだし
腕時計の構想やサイズなどをノートに書き出して、
アイディアを練っていきました。
自分の腕を巻尺で測ってみると、
「金具を閉じたときに120mmくらい、
金具を開いたときに170mmくらいで作ると、
ちょうどいいサイズになりそう」
そのサイズを基点として、腕時計ベルトの長さを考えていきました。
プッシュ式金具の購入
プッシュ式の金具が欲しくて、札幌中心部の手芸店をまわったけど
どこの店も取り扱っていなかったので
ネットショップで「腕時計ベルト プッシュ式 Dバックル」を検索して以下の商品を購入しました。
金具本体のほかに、ばね棒や取り付け器具も付属しているのを選びました。
あと、お財布と相談して。
ばね棒で折り返すベルト部分は、本体と重なって描いています。
本体からベルトパーツを取り外す
購入した金具に取り外し用の器具が付属していたので、
それを使って、ベルトを固定しているばね棒を
写真のように押すことでベルトを取り外しました。
「最初は取り外し方がわからなかったけど、やってみると意外と簡単だな~」
革の厚さの確認
購入したプッシュ式金具は長さ調整用のピンが金具の内部にあったので
金具とピンとの間1mmの隙間をベルトが通るように設計しないといけなかったです。
そのため、当初は赤色の革2枚を張り合わせようと思っていましたが、
2枚張り合わせると2mmとなり、金具とピンとの隙間を通せないことが判明しました。
そこで、手持ちの革に0.5mmの厚さの明るい茶色の革があったので、
1mmの赤色の革とこの0.5mmの茶色革を張り合わせた場合は、
金具とピンとの隙間ギリギリでした。
そこで、赤色の革を0.5mmほど薄くすることにしました。
革を薄くするときに、すぐに別たちの切れ味が悪くなるので、
その際は革砥(かわと)に別たちをこすり付けて、切れ味を戻しました。
2枚を張り合わせる
薄くした革の裏に接着剤(サイビノール100)を薄く塗って張り合わせました。
「薄く塗る。うす~く塗る。これ大事。」
張り合わせた革で2パーツつくります。
このときに接着剤を多く塗ると、
コバを見たときに、張り合わせた革と革の間に黒い筋ができやすいです。
コバにできる黒い筋についてはこちらの記事を参考にどうぞ。
関連記事>>>2枚重ねにしたコバに見られる黒い筋をなくすための探求
革に転写して裁断
張り合わせた革を金属板の上に置き、
さらに、革の上にコピー用紙に印刷した型紙と磁石をおいて固定します。
その状態で型紙の輪郭を目打ちでなぞって革に型紙を転写し、
別たちを用いて裁断しました。
型紙を革に転写する方法は、こちらの記事を参考にどうぞ。
上記の挿し穴を再度、今度は菱きりで刺して
菱形の縫い穴をあけていきました。
ベルトを通す穴は2mmのポンチを刺して開けました。
ポンチもあらかじめ革砥にこすって切れ味を上げておきました。
コバのヘリ落とし
革の端(コバ)をネイルケアの道具である甘皮きりで
端を切り取りました(ヘリ落とし)。
「専用のヘリ落としももっているけど、
何気につかってみると甘皮きりでもできた!
100均アイテムなのにすごい」
縫う
革が赤色なので、糸も赤色にしたかったです。
しかし、好みの色で蝋引きされた糸が見つからなかったので、
手持ちの刺繍糸を自分で蝋引きして使うことにしました。
6本より合わさっている刺繍糸から2本を取り出して、
蝋に押し付けるように上から押さえながら、
糸を引っ張ることで、糸に蝋をつけました。
そして、レーシングポニーの代わりにブックエンドを使って縫いました。
ブックエンドの使い方はこちらの記事を参考にどうぞ。
縫い方はこちらの記事で図解しています。参考にどうぞ
縫った直後の糸は出っ張っているので、上から押しつぶすことで
肌触りをよくしました。
こば磨き
スポンジ型研磨剤を用いて断面のデコボコを削り落としました。
その後に、水をつけて固めました。
水が完全に乾くのをまってから、再度削りました。
削ったあとに触って滑らかになっていれば、
コバを輝かせるために、トコノールを使いました。
「ちょんちょんと、トコノールをつけて半乾きになったら、
シャッシャッとこすれば、輝いた!」
ベルトを本体に取り付ける(失敗発覚)
ベルトが出来たので、いよいよ本体に取り付けます。
しかし、
しかし、・・・・・・・・!!!
ばね棒が押し込めない・・・
「ベルトが厚い!!力づくでも無理だし・・・
うん、やり直そう!!」
やり直しの制作過程
やり直し
ばね棒周辺の革が厚くて、ばね棒が取り付け位置に入らなかったです。
仕方ないので、型紙を修正しました。
最初の型紙の右横に折り返し部分をうすくして、ついでに、少しベルトを長くして描きました。
さらに、ばね棒周辺になる折り返し部分は
革が1枚になるように切り出しました。
2枚の革を重ね合わせる境界部分は、
段差ができないように、
2枚とも端をすこしうすくしました。
そして、2枚の革を張り合わせました。
2枚の革の境界部分の強度をあげるために
全体を縫う前にあらかじめこの部分だけ一回縫っておきました。
縫い終わった状態です。
上のベルトが失敗したもので、
下のベルトが修正したものです。
下のほうは折り返し部分が薄くしてあります。ついでにベルトも長くしておきました。
今度はスムーズにばね棒がはまりました。
ベルト調整リングの作成
長さ調整用にベルトを少し長くしてあるので、
そのままだと端がビロビロするから、
その端を抑えるためのリングもつくりました。
リングも薄くしたかったので、
あらかじめ革を薄くしておきました。
そして、折り返す部分は彫刻刀の三角刀で溝を掘っておきました。
接着剤をつけて両端を折りたたみました。
リングにするために端を斜めにカットしてから
接着剤をつけて輪にしました。
輪にして重なった部分を糸でぬいました。
完成
「腕にぴったり~!!」
使用してみての感想
実際につかってみると、
○ 腕にジャストフィットして快適です。
なかなか市販品でフィットするものがなかったからうれしいです。
○ ワンプッシュで着脱できるのは、本当に便利です。
いろいろ反省点はあるけど、作ってよかったです。
おしまい。最後まで読んでくれてありがとう。
型紙公開
興味のある方のために型紙を無料で公開します。
ただし、注意点として以下の事項を守ってください。
・個人の方が趣味の範囲で使用してください。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
・型紙に5cmの縮尺を掲載してありますので、印刷後に縮尺が正しいかを確認してからご使用ください。